「韓国旅行、何が大変だった?」と聞かれると、真っ先に頭に浮かぶのは食事のことです。観光も買い物も楽しめたのに、ごはんだけはずっと悩んでいました。
おいしいものを食べることは、旅行の一番の醍醐味だと思っています。
なのに——私は韓国旅行のたびに、ひとりではお店に入れないという壁にぶつかりました。
「ひとりですか?」の洗礼
韓国のごはん屋さんは、基本的に大人数での食事を前提とした造りになっています。
テーブルには大きな鍋。サムギョプサルの鉄板。チゲのグツグツ。どれも2〜4人でわいわいしながら食べるのが当たり前のスタイル。
ひとりでお店の前に立つと、「혼자예요?(ひとりですか?)」と聞かれる。「ネ(はい)」と答えると、困ったような顔をされることもあって。そのたびに私は、少し肩をすぼめながら「あ、やっぱり無理ですか……」という気持ちになっていました。
コンビニが我が家になった日々
結局、ひとり旅の食事の大半はコンビニになりました。
GS25、CU、セブン-イレブン……韓国のコンビニはとにかくレベルが高い。
- 즉석밥(即席ご飯):レンジで温めるご飯。種類が豊富でおいしい
- 삼각김밥(おにぎり):スパイシーツナ、プルコギなど韓国らしい味
- 컵라면(カップラーメン):店内のお湯で作れる。辛ラーメンの現地版は格別
- 핫바(ホットバー):レジ横で温めてくれるフランクフルト系。小腹満たしに最高
コンビニの窓際カウンターに座って、カップラーメンをすする。それはそれで、韓国らしい時間でした。でも心のどこかで、「もっとちゃんとしたごはんが食べたかったな」という気持ちが残っていたのも正直なところです。
おいしいものは旅の一番の醍醐味なのに……と、今でも思います。
Uコンビニのカップラーメンを食べながら、外を歩く家族連れや友人グループを眺めていたとき——「次は絶対に一緒に来る人を作る」と心に誓いました。それでも今思うと、あの窓際の時間も悪くなかったな、とも思います。
ひとりでも入れるお店はある
でも、きちんと入れるお店もありました。当時の経験から、ひとり旅でも比較的入りやすかった業態をご紹介します。
| 業態 | ひとり入りやすさ | おすすめメニュー |
|---|---|---|
| 냉면・국수(冷麺・麺類)専門店 | ★★★★★ | 냉면、잔치국수 |
| 김밥집・분식집(軽食堂) | ★★★★★ | 김밥、떡볶이、순대 |
| 설렁탕・곰탕(スープ専門店) | ★★★★☆ | 설렁탕、육개장 |
| コンビニ イートイン | ★★★★★ | 삼각김밥、컵라면、즉석밥 |
| サムギョプサル店 | ★★☆☆☆ | 혼밥席があれば挑戦可 |
1. 냉면(ネンミョン)・국수(ククス)の専門店
冷麺やそうめん系の麺料理は、基本的に一人前で完結します。テーブルに鍋がないので、ひとりでもスッと座れる雰囲気がありました。
2. 김밥집(キンパブ屋)・분식집(粉食屋)
キンパブ(韓国風のりまき)やトッポッキを出す気軽な食堂。学生や会社員がひとりでさっと食べる場所なので、ひとり客への抵抗感が低い印象でした。
3. 설렁탕(ソルロンタン)・곰탕(コムタン)のお店
牛骨スープ系の専門店は、カウンター席があることも多く、黙々と食べる文化があります。観光地より地元の人が来る場所の方が、ひとりでも居心地よく過ごせました。
4. 편의점 隣のイートインスペース
コンビニのイートインスペースは、ある意味で最強のひとりごはんスポット。温めてもらったご飯を食べながら、外を歩く人を見るのも韓国らしい時間です。
「혼밥(ホンバプ)文化」はじわじわ広がっている
혼밥(ホンバプ)とは「ひとりごはん」のこと。かつて韓国では「ひとりでごはんを食べるのはさみしい人」というイメージが強かったと聞きます。
ですが近年は、ひとり向けの席を設けるお店や、ひとりでも注文できるセットメニューが増えてきているそう。時代は変わっています。
次に韓国に行くときは、ひとりでもちゃんとサムギョプサルを食べてみたい——それが私のひそかな目標です。



「혼자인데 괜찮아요?」という一言を覚えて、次の旅では必ず使おうと思っています。ドアを開ける勇気だけで、旅の食事はがらりと変わるはずです。
コンビニグルメ、侮るなかれ
最後に言わせてください。韓国のコンビニは本当においしい。
悔しいのですが、コンビニの삼각김밥(おにぎり)は、日本のコンビニおにぎりに引けを取らないクオリティです。プルコギ味、キムチクリームチーズ味……日本にはないフレーバーがたくさんあります。
ひとりごはんで困ったときの最後の砦として、韓国コンビニグルメはぜひ楽しんでほしいと思います。
ただ——本音を言えば。おいしいものは旅の一番の醍醐味ですから、一食一食、できるだけちゃんとしたお店で食べてほしいのです。そのためのひとこと「혼자인데 괜찮아요?(ひとりなんですけど大丈夫ですか?)」を覚えて、ぜひ勇気を出してドアを開けてみてください。







